日高町富川地区
平取ダム等に関する地域学習会(第1回)の議事要旨
  

    ビデオ記録・まとめ:佐々木 聡


日時:2008年3月17日 18:00〜20:30
  (開発局の説明に時間がかかったため、終了時刻を30分延長)
場所:日高町富川地区 新光町会館 
主催:日高町 
主旨:平取ダム計画等、沙流川の開発計画に対する地域住民からの疑問の声に応え、
   事業説明および意見交換を行う。今後も定期的に開催する方向。


【行政】
日高町 三輪町長、企画商工課
北海道開発局担当者 約20名

【参加者】
日高町民、町議会議員、周辺住民、他地域から。合計約50名。


■日高町富川地区新光町会館で開催された学習会の様子


【主な質疑の要旨】
 
 ※発言者13人中11人を収録。一問一答形式に編集。

(平取町民A)
平取ダムは何度も凍結になっているはず。二風谷ダムはすぐに埋まった。岩知志ダムも一昨年に壊れた。シシャモもいなくなった。平取ダム予定地は地滑りも多い。絶対に問題がないと証明してほしい。

(回答)
平取ダムは当初より計画されているもの。現在の計画に問題はないと考えている。岩知志ダムは北電のダムのため、全てを把握しているわけではないが、現在は通常どおり発電していると聞いている。地質の弱いところは対策をする。

(回答)
シシャモの産卵は河口からだいたい6キロ。福満川の合流点まで。かなり細かい砂礫に産卵する。二風谷ダムができたあとも、シシャモは産卵している。


(日高町民B)
説明は30分くらいで、とお願いしたのに、説明を1時間もやっている。投影資料は細かくて読めない。これで説明会といえるのか。住民がわかるような資料をあらかじめ用意し、住民が勉強できるようにしてほしい。今回の資料も必要な人全員に配付してほしい。今日で終わりではない。今後も2回3回としっかり討論していくこと。

(回答)
資料や説明の問題は今後改善したい。今回の資料も必要な人には用意したい。

(日高町民B)
沙流川にあこがれて移住してきたが、今の沙流川、とくに二風谷ダムを見て失望した。昔見た素晴らしい沙流川が殺されている。海も殺されているだろう。シシャモや漁民はどうなっているのか。二風谷ダムを作る時に「影響は少ない、問題はない」と説明した。実際は漁民が「影響は大ありだ」といっている。
平成16年12月に町議会で、「平取ダム計画は下流住民の同意が得られ、安全対策が実現するまで、計画を凍結し見直しをすること」という議会決議を、全会一致で行っている。安全対策は実現したのか? 住民合意は実現したのか? ダムに問題点はないのか? 納得できることを願っている。

(回答)
17年6月に議会に対して説明をした。住民説明会を行い、その後の流域委員会には住民の代表が参加した。同時に意見募集も広く行った。ダムに現段階では大きな問題はないと考えている。

(回答[町長])
議会で意見書を採択したことを確認した。「合意ができるまでは凍結」という意見もあった。住民の合意といっても、一人ひとりに説明することは不可能。開発局から説明があったように、開発局から議会に説明があり、説明会を開催した。その後の流域委員会には、住民の代表が参加した。そうして今に至っているということで、私は理解している。


■ダム凍結を求めた議会決議への見解を述べる三輪日高町長


(日高町民C)
ダムに問題はないといっているが、問題だらけですよ。2003年の台風では、流木止めネットが切れ、桟橋がゲートに引っかかった。ゲートを詰まらせたら大変なことになる。ネットが切れたからとワイヤを太くしたら、2006年の洪水では流木が下をくぐる。二風谷ダムは流木を止めたと宣伝しているが大きな勘違い。当日のダムのビデオ映像では、流木のほとんどは下流に流れている。一部がダムに引っかかっただけ。平取ダムは放流ゲートが小さい。平取ダムは一番流木が多いところ。多量の流木がダムに入ればゲートが詰まってしまう。何が起きるかわからない。

(回答)
平取ダムの流木対策はまだ検討中。どのような方針でいくのかということも固まっていない。今後に検討したい。

(日高町民C)
2003年の洪水ではダムで停電が起きた。自家発電もエンジンがかからなかった。コンピューターも止まった。台風では何が起きるかわかならい。たまたま越水も決壊もなくうまくいった。

(回答)
断続的な停電により、自家発電への自動切替がうまくいかず、遠隔操作装置が一時的に止まった。手動で発電機を動かせるため、制御不能という状態ではなかった。このことを重要と考え、電力が不安定のときには強制的に発電機に切り替えるように変更する。

(日高町民C)
平取ダムの貯水池は木を切らないとしているが、木はサーチャージ湛水試験で水没して枯れる。流木は洪水のときにダムのゲートに詰まり危険。貯水池の樹木は全部切るべきではないか。

(回答)
できれば樹木は残したい考えだが、基本的に常時満水位以下は伐採する。詳しい計画を立てているわけではないが、常時満水位以上については、ヤナギなど水に強い樹種は基本的に残していきたい。

(日高町民C)
河道を掘削するといっているが、一度大水が出れば掘ったところも埋まる。プロフェッショナルが考えた計画とは思えない。

(回答なし)

(日高町民C)
2003年の洪水では、堤防ぎりぎりまで水が来て上に乗った場所もある。ダムの前に堤防のかさ上げをしてほしい。必要ならばコンクリートなどを使ってもよい。下流の住民の生命財産を無視して先にダムということにならない。

(回答)
堤防を上げると破堤の際に被害が大きくなる。沙流川では堤防を上げることは考えていない。

(日高町民C、函館市民D)
河川整備基本方針では、平取の計画高水位は27.98mとされている。現在の計画高水位は27.55m(※)。今後堤防を上げる計画なのだから、ダムの前に、堤防をかさ上げしてほしい。

(回答なし)

※水準点の読み値が2004年に変更されており、現在の平取の計画高水位は27.42mと表記。実際の高さは旧27.55mと同じ。


(日高町民E)
河川敷のパークゴルフ場が河道掘削にかかることはないのか? 今後も使っていけるのか? いつごろ掘削にかかるのか。

(回答)
パークゴルフ場にはぎりぎり掘削がかかるが、大きくかかることはないと思う。今後検討したい。下流5・6キロまではおおむね5・6年で掘削を行いたい。予算の関係があり、何年に、ということはまだわからない。

(日高町民 E)
二風谷ダムの目的に水道用水がある。昨年12月31日には渇水になり、たいへんな目にあった。なぜこういうことが起きるのか。ダムには日高町も負担金を払っている。さらに平取ダムでも多くの負担金がかかるだろう。大事な時期に、ダムによる安定的な供給ができず、残念に思う。

(回答)
平成19年度はかなりの渇水状態であったことは事実。渇水に対応する所定の流量は流してきた。ただし、所定の放流をしても実際には取水しにくいということもあるので、町とも検討したい。ダムとしての水量は十分にあると考えている。


(日高町民F)
昔の沙流川はきれいだった。二風谷ダムを建設してからダム下流の濁りがひどい。泥水ばかり流れる。ダムに問題があると感じている。昔の沙流川の石はきれいに黒かった。今は真っ白になっている。ヘドロがたまっているのだと思う。これだけの泥が、シシャモの産卵に影響をおよぼすことはないのか?

(回答)
現在の調査結果では、川の泥水、シルトがシシャモに与える影響はないと思う。今後調査をしながら考えていきたい。

(日高町民F)
影響があるかないかわからない、という中で計画を進めていくんですか?

(回答)
平成15年以降の調査で産着卵が大きく減ったということはないので、濁りの成分が大きく影響することはないと思う。長期的な調査が必要。


(平取町民G)
会場の入口で、日高町外の人は発言しないようにいわれた。そのような前置きをされることに違和感がある。説明会、勉強会の意味がなくなる。よりよい北海道のための整備計画のはず。


(室蘭市民H)
沙流川は清流だというが、上流のチロロで水質検査をやっている。これで清流というのはおかしくて仕方ない。

(回答)
チロロの他に、長知内、沙流川橋で水質調査をして平均している。平成以後になってから豪雨が多く山が崩れる。そういう濁りが来ている。

(室蘭市民H)
「沙流川の自然に手をつけるとカムイのたたりがあるぞ」と、萱野さんも言っている。ダムができて1年おきに洪水が起きている。二風谷ダムは失敗だったのではないか。

(回答)
パンフレットにダムの操作が載っている。治水目的のダムについては、洪水調節中においては、その時の最大流入量以上に放流することはありません。近年は豪雨が多い。ダムもがんばっているが被害額も増えている。


■質問に答える北海道開発局室蘭開発建設部・治水担当官


(日高町民I)
私は中立。ダムができたから、堤防を作ったから災害が増えたということはないと思う。皆さんの意見を町長や町議にしっかり話してほしい。議会でとことんやってほしい。みなさんの意見を参考に、樋門の管理もしている。早く河川を下げて樋門を大きくして、水を吐けるようにしてほしい。「平取ダム反対反対」といっていたら何もできない。もうやめにしよう。


(平取町民J)
今回の説明会の主旨をはっきりさせてほしい。調査の結果もまだ出ていない。このダム計画は明らかに間違っている。住民のための仕事をしていない。住民のための、川を守る仕事をしてほしい。沙流川は豊かな川。山菜や薬草にはみな助けられてきた。豊かな自然を残して欲しい。

(回答)
平成15年、18年に台風で被害が出ている。基本的には地域のための整備を進めていく。そのために治水対策、河川改修を進めていく。計画への疑問が多く寄せられているので説明会を開いた。説明会のありかたは今後改善していきたい。


(日高町民K)
3月議会でダム問題をとりあげた。平取ダムはかんがい用水、工業用水、発電も撤退する。ダムを作っても渇水が起きた。水道施設だけでもダムを作ってから5億円かかっている。平取ダムのサーチャージ湛水試験で、渇水の冬に水をためると、また渇水になるのではないか。二風谷ダムにたまっている泥を減らしていくということは、下流に流していくということか。ダムの泥を下流に流すと大変なことになる。

(回答)
平取ダムの湛水試験は冬に行う。下流のぶんを確保した上で、余分を貯水していく。二風谷ダムの土砂はもともと流れやすい。積極的に流すということではない。計算では、二風谷ダムは、今後は入ってくる泥と同等の泥が下流に出ていく。


(日高町民B)
大事なことは2回でも3回も話さないといけない。質問に対する回答が不十分。議論がかみあっていない。これではお互いに納得したとはいえない。あらかじめ十分な資料を用意し、再質問ができるような説明会を、2回3回と続けていくこと。説明ではヘドロのことで自然保護団体に反論をしたが、自然保護団体もさらに反論をしたいだろう。大事なことはオープンに。誰が発言しても良いよう、事務局は努力をしてほしい。

--[閉会]--


■額平川・平取ダム計画地

http://mirai00.hp.infoseek.co.jp/nibutani02/hidaka/hidaka080317.html

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