
2007.9.15 アップロード
2008.1.9 更 新平取ダム建設で
景観変化は起こらない…???(その1)
左は、平取ダム堤体予定地(上流側)の写真です。(2007/7/24撮影)
右は、公表されている図面(PDF)にそって、平取ダム完成時のおおよその形を入れてみまたもの。ダム建設による景観変化は、いかがでしょうか???
平取ダムは、二風谷ダムの上流約20km、沙流川支流の額平川(ぬかびらがわ)と、さらに支流の宿主別川(しゅくしゅべつがわ)の合流点に計画される、沙流川総合開発計画による第2ダムです。
計画当初は、沙流川本流上流ダムとあわせて「3ダム1事業」とされていましたが、いつのまにか沙流川上流ダム計画は消滅し、「2ダム1事業」として現在に至っています
●沙流川流域図と二風谷ダム、平取ダムの位置(北海道開発局「沙流川総合開発事業」より)
平取ダムの貯水池予定地に隣接して、平取町の観光資源である「野生スズラン群生地」があります。また、沙流川流域は、北海道のアイヌ文化の伝承が行われている地域です。
とくに額平川流域は、「ノッカピラ」[形象の崖]を有し、沙流川流域で最高位の神である幌尻岳からつづき、数多くの遺跡や伝承、祈りの場が存在することから、アイヌ文化の重要地であるとされています。
平取ダム堤体予定地右岸の険しい岩山は、「チノミシリ」[我ら祭る場]と呼ばれる、アイヌ民族の精神文化にとって重要な「祈りの場」です。従来の環境アセスメントの著しい不備の指摘や、「アイヌ文化を不当に軽視し違法」とされた二風谷ダム裁判の判決(1997)をうけ、平取ダム建設計画では、ダム建設が地域の景観やアイヌ文化の継承に与える影響が、調査・議論されてきました。
1.国土交通省・北海道開発局の説明と、今までの議論
2007年2月に提出された、『平取ダム環境調査検討委員会報告書(案)』では、以下のように記述されています。
・平取ダムは、洪水時を除いてはほとんど水をためないダムである。
・平取ダム建設においては、貯水池の樹木伐採を行わない。
・以上のことから、平取ダム建設が景観に与える影響は小さい。この報告書の完成版はまだ出されていませんが、環境調査と並行して2006年度以後に行われているアイヌ文化調査でも、「平取ダムが景観に与える影響は小さい」という、まだ出されていない報告を前提として、議論が行われています(実際にはとても「議論」といえる内容の会議ではありませんが)。
北海道開発局が作成した平取ダム完成予想図。
緑につつまれたダムに、夏期制限水位まで貯水している様子。
(2005/12 河川整備計画変更原案〜)●従来計画による完成予想図はこちら
次のページでは、この「説明」を、事実に基づいて「検証」していきます。
検証の前に、冒頭の写真をもう一度ご覧下さい。