
アイヌ文化環境保全対策調査総括報告書(2006/3 平取町)
[部分・佐々木聡要約版]
◎御注意
できるだけの正確さを心掛けた要約作業を行っていますが、完全な正確さを保証するものではありません。
本報告書の正確な内容については、平取町教育委員会(文化財課)に御問い合わせ下さい。
■ずっしりと重みある『アイヌ文化環境保全対策調査 総括報告書』(約800P)
第1部 調査委員会意見とりまとめ編
【経緯】
平取ダム建設を含む沙流川水系河川整備計画の実施にともない、アイヌ文化への影響に関する調査が行われるようになった背景の一つは、1997(平成9)年に札幌地方裁判所が下した「二風谷ダム裁判」の判決である。
この結果を踏まえて北海道開発局は平取ダム建設計画にあたって、その予定地についてアイヌ文化環境保全対策調査を平取町に依託した。
平取町は主として平取町に居住するアイヌの人たちを中心とし、これに学識者数名を加えた調査委員会を設けた。調査委員会では実際の調査にあたる調査班を組織した。調査体制と委員会およびスタッフは次の章に記す(本要約版ではスタッフ個人名を省略)。
【明らかになったこと】
先にまとめられた中間報告書では、平取ダム建設予定地およびその周辺(以下、平取ダム建設予定地という)が、アイヌの人たちにとって重要な意味を有する土地であることが明らかにされた。二風谷が伝統的にアイヌの人たちのいわば居住空間であったことに対して、平取ダム建設予定地は資源獲得のためのいわば猟場型イウォロであり、額平川・宿主別川の合流点の特色ある形の岩山など、アイヌの人たちの精神文化の拠り所たるチノミシリ[我ら祭るところ]も少なくないことが明らかにされた。
さらに、この地域には、現在もキムンカムイ[ヒグマ]をはじめとしたアイヌ文化に関わる自然環境の諸要素が包括的に保存されている。このことは、平取ダム建設予定地が、明らかにアイヌ文化を保存・継承・振興する上で将来にわたり重要な地域であることを示している。
私たちはこれらの課題に沿って資料を分析し、さまざまな角度から検討を重ねた。そして、多くの人々の意見を参考とした。
【報告とりまとめの目標】
調査委員会の解析と多くの意見を基に、平取ダム建設によるアイヌ文化を中心とする地域の文化と自然への負の影響を最小限にとどめ、かつ、民族の誇りの源泉であるアイヌの伝統を再生し、それを継承・発展させることを目標として、この報告をまとめた。
総括報告書は3部からなっており、この1部は、「調査委員会とりまとめ編」である。調査室を中心とした作業の主要データは2部に盛り込まれている。さらに3部には委員の個別意見および感想や重要な関係資料、会議記録などを収録した。
第1部 目次
(第1部 第4章)文化保全対策に向けて
●アイヌ文化環境保全対策調査委員会報告について
(国土交通省北海道開発局室蘭開発建設部による要約/PDF)